2013年5月12日日曜日

安物の贈り物!? (後編)


(前回からの続きです。)


3)4)5)は、今の私たちの全員が満たされているわけではありません。そして「1から順番に満たされていく」ということが重要です。
親和欲求が満たされていない時に、自我や自己実現の欲求を満たそうとしてもダメなんです。なぜなら、キモチが安定していないから。これをマズローは、ピラミッドに例えています。下の土台が安定していないと上には積み上げられないということですね。

どんな人にも心の中に「淋しさ」があります。誰かにそれを埋めてもらいたいと思っています。

例えば、ある人がスターになりたいと夢見て、見事その夢を達成できたとします。
そうすると、4)自我の欲求や5)自己実現の欲求は満たされます。でも…その人は今度は、3)の親和欲求が満たされなくなるのです。なぜなら 夢を満たした彼にしてみれば、どんな人間も「敵」や、「自分より下」に見えてしまうんです。周りの人を「自分の気持ちを心底理解してくれる人間」とは見なせません。分かりやすく言えば、「孤独」になってしまうのです。
そうすると、3)の段階が揺らぐわけだから、4)や5)の欲求も不安定になり、スターの座から転落してしまう。これがありがちなパターンです。

だから「親和欲求」はとっても重要です。現代の我々全員にとって、欠くことのできない基盤と言ってもかまいません。

特に文明が進むにつれて、人間関係はより希薄になります。親子の会話は減り、お隣さんの顔すら見たことのない人が大半ではないでしょうか。ですから当然、親和欲求が高まります。

だから、現代の最高の贈り物…それは、「親和欲求」を満たしてあげることです。

それは…笑顔!!

笑顔は自分の気持ちを安らがせます。そしてそれと同時に、見てる相手にも喜びを与えるのです。笑顔は、「貴方と一緒にいると安らぐよ」というイメージを発しているからなんですね。

よく、「親しみの持てる笑顔」と言うけど、それは「笑顔」=「自分に親しみを持っている」となって、だから安心して自分も「親しみを返せる」からなんです。

相手に笑顔を向けることは、相手を「認めている」「親しみを持っている」という気持ちの表現。みなさんも、どんどん笑顔で親和欲求を満たしてあげてくださいね。

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