2013年6月30日日曜日

韓流で告白!? (後編)



社会的比較理論を応用した誘いを成功させる方法とはなんでしょうか?

 もちろんサクラを100人用意して、「キャー! あの有名な○○サマだわー!!」とか叫ばせれば言うことなしでしょうけど、さすがにそれは無理ですよね。

 でも実は、あなたがサクラが用意できなくても、この方法は使えるのです。

 それこそが、たとえ人気がなくても「人気を装う」こと。簡単に言ってしまえば、「とりあえず忙しいフリをする」ということです。

 もちろん忙しいままでは相手とのデートや商談のヒマもない ということになってしまうので、「それをあなたのために空ける」と告げることが大切です。

 デートの誘いなら、「いつでも空いてるから大丈夫だよー!」ではなく、
 「なかなか時間が取れないから、都合のいい日を教えてくれる? 君のためにその日を空けておくから」。

 商談の誘いなら、「何時でもお伺いしますので!」よりも、
 「今のところ立て込んでおりますが、どうかご都合のよろしい日をお教えください。 貴社のために仕事を空けておきますので」。

 「あなたのために」と言われて、決して不快になる人はいません。すると相手は、「人気のあるこの人が、自分のためにせっかく予定を空けてくれたんだから……」と考え、喜びながら承諾してくれるでしょう。


 まとめるなら、「どんなにヒマであっても、忙しいフリをする! そしてその予定を相手のために空けるんだ、ということをハッキリ伝る!」ということ。

 これこそがスーパーメソッド「オーダー・メイド」!
 メイドさんのような忙しさを装いながらも、その予定を相手のための特別のオーダーメイドのように空ける。そのアピールによって、自分の評価と相手の自尊心を同時に満たしてあげることが大切なのです。

 これをもうちょっと応用するなら、たとえ恋人いない歴ウン十年であっても、それを そのまま言ってはいけないということ。たとえウソでも(ていうかウソですけど)、「つい最近別れちゃったんだ」というほうがイイ、というわけですね。

 以上のように人は「人気があるから実力があるはずだ」と、できる限り判断を他人任せにしようとします。それは、人生という限られた時間を生きるために 仕方なく編み出された人間の知恵なんですね。

2013年6月28日金曜日

韓流で告白!? (前編)



最近 韓流ドラマがはやっていますよね。みなさんはどうして韓流ドラマを見ようと思いましたか?


 心理学には「社会的比較理論」というものがあります。
 ひとことで言うなら、「人間は、判断に迷ったとき、自分と同じ立場の人の行動と比較することで、それを 決定しようとする」という理論。

 もっとカンタンに言うなら、「みんなを見て決めたがる」ということ。

 というのも人間には、自分があまり興味のないことに対しては、極力少ない労力で 判断しようとする傾向があるからです。この心理傾向は「認知的ケチ」と呼ばれます。


 この傾向がないと、どこで食事をするか決めるときでも、
「ももんが食堂は値段は高いけど味は普通、栄養価は中程度。
むささびレストランは値段は安い代わりに味は最悪、栄養価は低いけど接客態度は良い。 なめこバーガーは……」
 なんて風に、本当に面倒な判断をしないといけなくなってしまいます。
 当然ですがそんなことはしていられないので、
「あの店は他の人がみんな食べに行ってる」→「人気があるんだ」→「ということはイイお店に違いない」→「じゃあ私も行こう」と判断するわけです。

韓流ドラマも人気があるから見ようと思いませんでしたか?

 こんな例はいくらでも見つかります。
 ほら、たとえばコンビニでは、雑誌のコーナーは入り口の近くにあることが多いですよね。あそこでは、いくらでもマンガや週刊誌を立ち読みできるものです。いずれにしても、自然立ち読みしているお客さんは入り口近くに増えるわけです。すると外から見ると、大勢のお客さんがコンビニの中にいるように感じます。これによって誰もが、「人気のあるコンビニなんだな」と考え、「私も行こう」と思うわけです。

 言い換えるなら、雑誌を読んでいるお客さんは、「タダで雑誌を読める代わりに、 こっそりとサクラにさせられていた」わけです。

 さらにこの社会的比較理論は、他にも社会の色々な場面で使われています。
 みなさんも、オリコン1位のCDはとりあえず聞いてみようと思うでしょうし、ベストセラーの本だったらとりあえず読んでみようと思うはずです。
 それもやはり、「人気があるんだから、いい作品のはずだ」と考えるからです。

 また実際に 政治家の講演会でもサクラを大勢用意することで人気が高いように思わせるのは 常套手段です。この論理で行くと、どの世界でも勝つのは多数のサクラを用意することができるほどの人。すなわち「お金を持っている人だけ」ということに…。

 みんなが見てるから……。
 という理由で選挙などで判断しちゃうのは、ちょっと危険かもしれませんね。


 次回予告:それではこの方法を応用して、あなたがデートや商談の誘いを成功させるためには?

2013年6月25日火曜日

心重ねて (後編)


共感するための簡単な方法とは何でしょうか。

それこそが、相手が話しはじめたときに「この人が表現しようとしているのは、プラスの感情なのかマイナスの感情なのか」ということだけを意識すること。

 人間は、「完全にプラスマイナスゼロの話をする」ということは、まずありえません。 話すという行動は、「話をまとめること」「実際に話すこと」「相手の反応を見ること」など、多くのカロリーを使います。何の感情もこもっていないのに、わざわざ何かを話そうとはしないものなのです。

 たとえば誰かが「昨日魚を釣りにいったんだ」と話し始めたとしましょう。
この後に「すごい大物が釣れてね」と話すのなら、自慢をしたいというプラスの感情。しかし「ぜんぜん釣れなくてさ……」と続くのなら、マイナスの感情を相手に伝えることで、その腹立ちを和らげようとしているわけです。

 もちろん複雑な話の展開になることも十分ありえますが、ほとんどの場合、本人の表情や雰囲気から、結論が「良かった」のか「悪かった」のかは分かるはずです。

 それが分かったら、ハッキリと自分の心に「プラス」か「マイナス」かを刻むこと。
 そして、プラスなら「笑顔」。マイナスなら「悲しそうな顔」をすればいいだけです。

 それだけで、特に意識しなくても、あなたから相手への受け答えは自然に「共感的なもの」に変わってくるはずです。もちろん、途中で見込みを間違えたと思ったのなら、すぐに表情も新しいものに変えること。

 これこそがスーパーメソッド「リーディング・フェイス」!
 難しく考える必要はありません。相手の感情がプラスかマイナスか読んで(read)、それに表情を合わせること。たったそれだけで、気持ち全部を自分のほうに導く(lead)ことができるんですよ。


 これを聞くと、ほとんどの人が「なぁんだ、それだけかぁ……」と思うはずです。
 でも実際にこれができる人は、かなり少ないのではないでしょうか。
 「はぁ……。はぁ……。そうですか……」というように、『ただ何となく』話を聞いている人が大半ではないでしょうか。これでは相手は、「本当にこいつは分かっているのか?」と思い、余計な疲れを感じてしまいます。会話が苦痛になってくるだけでしょう。

 人は、「自分の感情を相手に伝えたいからこそ、話をしている」のです。もちろん、相手に全部の感情が伝わっているかどうかは判断できません。しかし、「プラス」か「マイナス」の気持ちさえ分かってもらえれば、それだけでかなりの満足を得るものなのです。

 目が輝いている。
 顔がニコニコしている。
 そんな表情や、会話の内容を元に、相手の言葉に込められた感情がプラスかマイナスか、それだけはすぐに判断して、あなたの表情を変えてくださいね

2013年6月22日土曜日

心重ねて (前編)


こんばんは、ゆうきゆうです。

 さていきなりですが、問題です。
 カウンセリングにおいて、一番大切なことは何でしょうか?

 その答えは、「共感」です。

 特に何かをアドバイスしなくても、ただ相手の言葉を聞き、包み込んであげるだけで、ほとんどの人の悩んでいる気持ちは解決するものです。

その代表的なものが、キリスト教での「懺悔」でしょう。そこでは神父さんがただ黙って話を聞き、最後に「悔い改めなさい」と告げるだけで終わります。でもそれが、告白している人にとってはこれ以上ないほどの救いになるのです。

 あの中で、もし神父さんが、
 「いや、その考えはいけないよ子羊。俺だったら○○するね。だってその方がいいとは思わないかい? 人生、当たって砕けろだよ。俺が若いときも……」
 なんて言われたら、ほとんどの人がより迷ってしまうことでしょう。


 もちろんこれは、普段の会話でも同じことです。ビジネスでも恋愛でも、相手の言葉にうまく「共感」を示してあげることこそが、気持ちを近づける最短の方法なのです。

 しかし、実際にどのようにすれば「共感していること」を示すことができるでしょうか?
 その点について、ほとんどのカウンセリングの教科書ではあいまいに濁されています。 たとえばよくあるのが、こんな記述。「相手の気持ちを感じ、自分の心を重ねなさい」

 いや、そんなカンタンに言われても…。これは、もっとも根本的な心構えですが、それだけに実行は難しいものです。朝は課長と心を重ねて、昼は部長と心を重ねる。夜は恋人と心を重ねて、寝る前に電話で親と心を重ねる。

 これでは心がいくつあっても足りません。でも、もっとカンタンで、相手に強くアピールする方法があるんです!

次回予告:共感を示すための更に簡単な方法とは!?

2013年6月19日水曜日

攻めるために目をそらす!? (後編)


(前回の続きです。)

 こう話すと、みなさんはこう思うかもしれません。
 「でも、ウソをついて後ろめたいときに目をそらすのは、あれは立場が下の人がそらしてるのでは?」

 その疑問はもっともです。
 しかしこの場合は、「相手の気持ちを損ねることの恐れよりも、バレることの恐怖がより強いため」に、つい目をそらしてしまうのです。

 よって「互いに隠している部分のない」初対面の場合、より相手の気持ちに恐れや不安を抱いている人の方が、目をそらすのが遅くなることになります。

 ほら、思い出してみてください。
 あなたのところに来た営業の人に、セールスの人。みなさん、必要以上にあなたの目を見つめる時間が長かったりしませんでしたか? それは、それだけあなたの気持ちに「買ってくれるかな…。OKしてくれるかな…。」という強い不安を抱いているからなのです。


 ここまでの話をまとめると、あなたが初対面の人と対等の立場で交渉を始めようとする場合、目と目が合ったときは「先に目をそらしてみる」こと。

 一般的に人と人が見詰め合う時間は約5秒間だと言われていますので、少しだけ短く「3秒」あたりがベストでしょう。

 相手と目が合ったら、気持ちの中で「1・2・3」と数え、それと同時に目をそらしてみてください。これを繰り返しているうちに相手は不安を感じ、相手の気持ちはあなたに寄ってくるでしょう。

 またこれを恋愛に応用するなら、とにかく口説くときも、じーっと見つめ、3秒たったと同時に自分から目をそらすこと。相手は「あれ……。もう見てくれないの…。」と思い、いつのまにかあなたのことがより強く気にかかっていくはずです。


 よって今回の話をまとめるなら、「相手との交渉や恋愛を自分に有利に進めたかったら、会ったときに数回は、3秒で目をそらしてみること! それだけで相手の気持ちが、あなたの方に寄ってくる!」

 これこそがスーパーメソッド「サディスティック・サード」!
 3つ数えてそらされる視線は、相手の心を強く支配するはずです。


 「常に自分のことを見ていてくれる異性」。
 これは確かにうれしいのですが、あなたならその人を自分から積極的に追い求めようと思うでしょうか。それよりも、「時にしか自分のことを見てくれない異性」の方が、より強く興味を引きませんか?

 恋愛もビジネスも、大切なのはメリハリ。「押して押して押しまくれ」だけではなく、時には引いてみることも重要なんですよ。

2013年6月16日日曜日

攻めるために目をそらす!? (前編)


 「誘惑」「闘争」「怒り」「譲歩」「降伏」「笑い」……。

 たった2つだけで、これだけの感情を表現するものは何でしょうか?
 ……その答えは、「目」です。

 今回はあなたの意識を大きく変える、効果的な「目の使い方」について学んで行きたいと思います。


 それではクエスチョン。
 今ここに、二人の男性がいます。二人はある交渉のために、今はじめて出会いました。

 「はじめまして。武田です」
 「どうもはじめまして。上杉です」
 そして二人はお互いにお互いの目を笑顔で見つめ、しばらくすると武田さんの方が先に目をそらしました。
 この後、交渉をより有利に進めた可能性が高いのは、いったいどちらでしょうか!?
 考えてから、続きを読んでみてくださいね。
 ……正解は「上杉さんの愛人(43歳)」とかそういうドンデン返しはないので安心して選んでください。


 選びましたか? おそらくみなさんは「上杉さん」を選んだのではないでしょうか。

 でも答えは正反対。
 交渉が有利になる可能性が高いのは、先に目をそらした「武田さん」なのです。

 それはいったいなぜなのでしょうか?

 実は一般的に、先に目をそらされた方は多少なりとも不安を感じるものです。
 「何か不愉快にさせてしまったのだろうか……」
 「この人は私のことを嫌いなのだろうか……」

 その結果、それを後ろめたく感じ、いつのまにか相手のペースにあわせることになってしまうのです。


 またこれは裏を返せば、「立場が下の人」は優位な人の気持ちを損ねるのを恐れるために、あまり先に目をそらすことはないということになります。

 実際にアメリカで、次のような実験が行われました。「積極的な性格をした5人」と「消極的な性格をした5人」を、それぞれ突然に一人ずつ対面させ、互いに目を見つめあわせました。
 するとその後、「積極的な性格」をした人の方が、先に相手から目をそらす確率が高かったのです。すなわち「消極的な性格」をした人の方がいつまでも相手の目を見つめていたというわけです。

次回予告:ウソをついたときに目をそらすのはどうなのる? そして目をそらすことを応用した交渉のテクニックとは!?

2013年6月13日木曜日

コーヒーマジック (後編)


前回のコーヒーの話は日常では次のように感じられます。
 独身の男性の家に行ったとき、台所にインスタントラーメンのカップが散乱していたら「あぁ…やっぱり……」と思ってしまうでしょう。
 逆にそれが、清楚な女性の家にたくさん置いてあったとしたら、「え…! ちょっと意外!!」と思ってしまうはずです。

 すなわち、インスタント食品には、どうしても「面倒くさがり」、「きちんとしていない」などの否定的なイメージがつきまとってしまうわけです。

 このことに気づいた会社側は、すぐにそのイメージを変えることに尽力しました。このようなコピーを全面にアピールしていったのです。
「母でもあり妻でもあるあなたへ。仕事にも家庭にも、もっと大切な時間を作ってくれる。一歩進んだ大人の女性に……。○○社の、インスタントコーヒー」

 このように「怠けもの」というマイナスのイメージに、プラスの言い換えを行ったわけです。これによって会社側の思惑通り、売れ行きは爆発的に伸びました。

 実はこのインスタントコーヒーとまったく同じ戦略は、洗濯機などの家電製品に対しても行われてきました。
 「手で洗わずに洗濯機などを使うのは、主婦失格」
 そんなイメージを払拭することで、やはり商品の売れ行きは格段にアップしたのです。

 怠けてはいけない……。がんばって働かなければいけない……。勤勉でなければいけない……。正直であるべきだ……。悪いことをしてはいけない……。
 人間の行動は、そのような倫理観によって縛られています。

 よってこの倫理観に合うようにイメージを変えてあげることでその呪縛を解くことができれば、相手の気持ちを必ず動かすことができるわけです。

 「いやぁ、そうはいっても今は◇◇社と契約してるしねぇ……」なら、
 「でも商品としての価値を考えれば、当社のほうが上なはずです。それによって貴社の利益も上がるのは確実です。それこそが貴社のスタッフ全員にとってベストなことだと思うのですが」。

 「でも、やっぱりダメだよ、こんなこと……」なら、
 「どうして? そんなのよりもっといけないのは、あとから後悔することだと思うよ」。

 これこそがスーパーメソッド「アンダー・ザ・サン」!
 誰しも、社会的に認められない暗闇を歩くのは怖いもの。
 そんなときは、あなたが新しい太陽で照らしてあげることが大切なんですよ。


 どんな人でも、倫理を破り、社会から阻害されることを恐れています。一歩を踏み出せない相手を、誰も責めることはできません。
 でも、もし相手に今以上の幸せをあげたいと思うのなら、まずはあなたから手を差し伸べてあげてくださいね。

2013年6月10日月曜日

コーヒーマジック (前編)


 どんなに説得しても、どうしても最後の一歩を踏み出してもらえない。その状態で悔しい思いをした人も、多いはずです。

 「いやぁ、そうはいっても今は○○社と契約してるしねぇ……」
 「でも、やっぱりダメだよ、こんなこと……」

 それではこんなとき、その一歩を踏み出してもらうにはどのように話を進めていけばいいのでしょうか? 今回はそれを可能にする心理学的技術を紹介します。


 さて、まずはこんなお話を。
 今はすっかり定着している「インスタントコーヒー」。時間をかけて抽出されるのを待たなければいけない「ドリップ式コーヒー」に比べて、粉をお湯に溶かすだけで簡単においしいコーヒーを作ることができる、素敵なものです。

 でも実はこの商品が定着するまでには、聞くも涙、語るも涙な苦労話があったのです…!

 時は20世紀の半ば。最初にアメリカでインスタントコーヒーが発売されたとき、人々はその便利さに驚き、あっという間に全米中に広がりました。

 ところが しばらくすると、次第に売れ行きが下がってしまったのです。

 あわてて会社側は、消費者に聞きました。
 「どうして買うのをやめてしまったのですか?」

 すると消費者たちの大半は、
 「風味があんまりよくないから……」と答えました。

 これに対して、会社側は驚きました。
 「そんなわきゃない!」
 なぜなら事前に行った調査では ほとんどの消費者がインスタントコーヒーと普通のコーヒーの差を見分けることができなかったからです。僕も分からないんですけど…。

 それでは、いったい真の理由は何だったのでしょうか!?


 その本当の理由を調べるために、心理学者ヘアーは次のような調査をしました。
 彼は、多くの消費者に対してこう聞いたのです。

 「ある女性が、次のリストの商品を買いました。さて、この女性のことをどう思いますか?」

 そして、全体をABの2つのグループに分け、Aのグループには「ハンバーガー・パン・インスタントコーヒー・ニンジン……」、Bのグループには「ハンバーガー・パン・ドリップ式コーヒー・ニンジン……」

 すなわち2つのリストで違うのは、「インスタントコーヒー」か「ドリップ式コーヒー」か、だけです。

 すると 恐ろしいほど明確に結果が分かれたのです。

Bグループの「ドリップ式コーヒー」が入っているリストを買った女性に対しては特に目立った感想もなく、「まぁ……いい人なんじゃん…?」と比較的肯定的な意見が多く出ました。

 しかしAグループの「インスタントコーヒー」が入っているリストの女性に対しては、
 「怠けモン」 「将来のこと考えてなさそう」 といった、否定的な意見ばかりがでてきたのです。

次回予告:ここから導かれる、一歩委を踏み出してもらうテクニックとは!?

2013年6月7日金曜日

王になる!


大事なプレゼンやテスト直前なのに遊んでしまいました。この後、どうすればもっとも効率的に準備できるでしょうか?


 人間の心には、「意識」と「無意識」があります。「意識」は氷山の一角で、その下には数十倍もの「無意識」が隠されています。だから、あなたの意識がどんなに理性的な判断や決定をしたとしても、心の大部分を占める無意識はそう簡単には従ってくれません。「無意識」は強大な権力を持った王様で、「意識」はそれに従う従者なのです。
 では、あなたの意識はただボーッと指をくわえながら、その王様の行動を見守っていくしかないのでしょうか?

…それが、違うのです。
「プレゼンのこの部分だけは、興味があるんだよな。」
「そういえば担当の先生がちょっと面白いこと言ってた問題があったなぁ…。とりあえずそれだけ見てみるか…」。
 どんな「無意識」という王様にも根底からの好奇心はあります。それをうまく刺激するような言葉をかけてあげることが大切です。
「ほら王、あそこで面白い遊びをしてますよ…?」
そんな一言で、気持ちを動かすことが大切です。スタートが「強制」の場合と、「自らの好奇心」の場合とでは、その後の効率も明らかに変わってくるはず。


「絶対に○○すること!」なんて自分に命令しても何の意味もない! あなたの意識がどんなに強制しても、無意識がそれを望んでいなければ実現は無理。
過去の行動を決して責めず、「自分は天才だからそれをやっても良かったんだ!」というくらいに認めてあげること。そして好奇心を刺激するような言葉をかけていくこと!

これこそがスーパーメソッド「王様と私(無意識は王様)」!

 正解にはもう一つあります。
「俺は天才だ! 遊んでたっていいんだ!」と思うこと。
 あなたが準備やテスト勉強を効率的に楽しみながらやるためには、まずはあなたが自分自身をプラスに包んであげるのです。
「そう、王様。あなたは天才。心配しなくても、大丈夫ですよ。」というように。
 過去の行動は決して変えられません。だったらそれを認めて、未来へのプラスにすることが大事です。決して「おだててる」なんてマイナスの意識は持たないでください。心から、あなた自身が「あはは、俺って天才! マンガ読んで良かったんだ!」という王様になりきること。
 そう思うことができれば、すんなりと「じゃあ勉強でもするか…」と、リラックスして机に向かうことができるはずです。

2013年6月4日火曜日

衝撃のフォロー (後編)


では、前回の選択肢を検討してみましょう。
 まず、2番。
 確かに素直に謝るとポイントは高いのですが、ショックな記憶には何も変化を及ぼしません。そしてそれは、5番も同じです。「謝る」「ごまかす」という別系統の情報では、相手の心のしこりは、依然として残りつづけてしまいます。

 3番はある程度心理学を学んだ人なら、ほとんどが引っかかってしまうかもしれません。 なぜなら心理学には「新近効果」という「後に言ったセリフがもっともインパクトを与える」という理論があるからですね。

 しかし、相手はショックな言葉で「自分は他人よりも劣っている」という気持ちになっています。そんな状態で「他の部分では、他人よりも優れているよ」と言われても あまり心には響きません

 これを裏付けるのが、『マズローの5段階欲求』という理論です。そこでは、『親和欲求(人と同じになりたいという欲求)が満たされない限り、認知欲求(人より優れたいという欲求)を考えることはできない』と言われています。
 加えて、話をそらすように『誉める』ことは、やはり『悪口』とは別系統の情報なのでショックな記憶を薄めることはできないのです。

 それでは…もっとも有効なのは、1番と4番の、どちらでしょう?

 正解は、4番。同じ系統の情報(ここでは悪口)を繰り返すことで、少しずつ最初のショックの記憶を取り去るという方法です。「バカ!」と言って黙り込まれるよりは、「バカ! アホー! ダメ人間ー! へっへーんだ!」なんて風に、連発されたほうが、気持ちが楽になりますね!?

 ……と、今までの心理学では言われてきました。
 でも、あなたなら納得できますか? 実際にできそうでしょうか?


 机上の空論とは、まさにこのこと。
 いくら効果があるといっても、実際にショックを受けている人に、それ以上の悪口なんて、言えるワケがありません。

 それでは正解は!?

 「その悪口を自分に対しても適用させる」のです。 これも対象が違うだけでやはり「悪口」という同系統の情報を喋るので、「逆行抑制」によって相手のショックな記憶を薄めることができます。そして同時に、「自分も同じ」と言うことで相手の「自分はみんなより劣っているんだ」と思う気持ちも癒すことができるのです。

 そして何より、償いの気持ちから気楽に言いやすいセリフです。すなわち正解は1番。
 これこそが、スーパーメソッド「心中の舌先」!


 うっかり相手を深くキズつけるセリフを言ってしまったときは、すぐに『自分にもそのセリフを使う』こと! 
「バカッ!」なら、「……って、俺もバカなんだけどな……」
「最低!」なら、「……まぁ、私も最低だけど……」
 それだけで相手の心の傷を、もっとも早く癒すことができます。


 どんなに気をつけても、どうしても失敗は起こってしまうこともあります。大事なのは失敗しないことではなく、失敗したときいかにカバーするかですよ。

2013年6月1日土曜日

衝撃のフォロー (前編) 


こんばんは、ゆうきうゆうです。今回はとんでもない一言をつい言ってしまったときの対処法について考えていきたいと思います。

「ふざけんな、このバカッ!」
 部下を叱るときや、恋人との口論で、ついどうしようもないほど衝撃的な一言を言ってしまった経験はありませんか?

相手のあまりにショックな顔を見て、あなたは我に帰る……。
 「………(しまったぁ…)」

 こんなとき、相手のショックを和らげるためにもっとも有効なフォローは、次の中でいったいどれでしょうか?

 1「…まぁ…。僕も人のこと言えないほどバカだけどな…。もっとヒドい失敗だってしたし……」(自分も同じだと告げる)
 2「ゴメン! 言い過ぎた! 傷つけるつもりはなかったんだ!」(素直に謝る)
 3「でも、君にはいいところだってあるよ。何よりよく気がつくし、仕事だってすごくできる」(他の面で誉める)
 4「アホ! タコ! ガキ! もう最悪ぅ!」(インパクトの弱い悪口を続ける)
 5「なーんちゃって! うっそぴょーん!」(勢いで流そうと努める)


その答えを考える前にまずは人の性質をご紹介します。
 心理実験の結果として、人は「覚える数が多くなるほど、さらに覚える情報が似た系統のものであるほど、過去に覚えていたものを忘れやすくなる」という性質があります。これを、新しい知識が過去の記憶を抑制するという意味で「逆行抑制」といいます。

 これを応用することで、ショックなことを言ってしまった場合の対処法も思いつくのではないでしょうか。すなわち、「同じ系統の情報によって、ショックな気持ちを薄める」のが正解になります。

次回予告:では、果たして冒頭のクイズの正解は本当に4番なのでしょうか? 従来の心理学とは違うアプローチが明らかに!